先日、武佐小学校の6年生が長生園へ職場体験に来てくれました。
まず始めに髙橋園長より皆さんへ、長生園はどんな施設なのか、またどんな方たちが入所しているのかなど養護老人ホームについての説明がありました。
『おばあちゃんが老人ホームに入所しているけど、どんな所かよく分からない』と話してくれた児童もいて、皆さん髙橋園長のお話に熱心に耳を傾けていました。
その後は皆さんに施設内を見学していただきました。
事務所で働く職員はどんなお仕事をしているのか、この施設が建つ前は学校が建っていたことなどが説明され、フロアマップを見ながら真剣な表情でお話を聞いてくれていました。
介護に携わる職員が事務作業などを行う介護員室では、長生園で取り入れている介護システム（ICT機器）についても触れ、利用者さんを見守るためのモニターが設置されている他、利用者さんの呼び出しにもすぐに応じられるようなシステムがあることなどを学びました。
利用者さんが横になったまま入浴することが出来る機械浴室では、『なんだこれー！』『こんなのがあるんですね』と興味を示してくれました。
次にいよいよ体験学習です。
今回はリクライニング機能のある介護ベッドや、車いす体験をしていただきました。
介護ベッドとは「特殊寝台」とも呼ばれる福祉用具のひとつで、利用者さんがベッドから起き上がったり立ち上がる際の動作を手助けしてくれるものです。
また介護者の介助のし易さという面もあります。
児童のみなさんには順番に、利用者さん側と介護職員側のどちらも体験していただきました。
実際に体験をしていただき、食事をする際には寝かせすぎても起こしすぎても食べにくいという発見があったようです。（その気付き、素晴らしいですね！）
とても和やかな雰囲気です。
車いす体験では、ブレーキやフットサポートの使い方、また車いすを押して歩く速度などの説明がされ、皆さん真剣なまなざしで聞いてくれました。
実際に乗ってみると、歩く速度と同じくらいの速さでは思った以上に『怖い！』という事を知り、車いすを押す時にはゆっくりと歩くという事を心掛けながら実践に取り組んでいました。
車いすを押す前に「じゃあ動きますね」や、押しながら「大丈夫ですか？」と気遣うお声がけをしていて、皆さん本当に優しい！！！！！素敵でした！
『はい！次やる！やりたい！』と積極的に参加してくれて嬉しいです。
気になったことや覚えたことなどを、持参した探検バッグにメモを取っていました。
続いて…
髙橋園長と金森介護員による【車いす段差攻略術】（勝手にタイトル付けちゃいます）
およそ15cmの段差をどのようにして車いすで登降するか、実演を皆さんに見ていただきました。
問題は降りる時です…
『どのようにして段差を降りるでしょうか？』という園長先生からの質問に『後ろ向きで降りる！』と何人かの児童が答えてくれました。
正解です！さすが6年生ですね。
前から降りたら大変なことになってしまいますね。
最後に先生と金森介護員による【寝ている利用者さんを持ち上げずに起き上がらせよう術】
横に寝ている状態から、リクライニング機能を使って上体を起こし、持ち上げるのではなくお尻を軸にクルッと回転させることによって、介助者の腰にかかる負担を最大限に減らしながら利用者さんをスムーズに起き上がらせることが出来る様子を見ていただきました。
以上で実践は終了です。
『休憩を挟んで、この後はゲームをします！』の案内に『いえーい！』と元気な声があがりました。
休憩のあとは利用者さんと一緒に、イスに座ったまま出来るゲームをしました。
足だけを使い、1対1で長ーーーい新聞紙を素早くイスの下に巻き込んでいき、先に全ての新聞紙を巻き取り終えた人がポイントげっと！
2チームに分かれてそれぞれのチームから1人ずつ選手を出し、児童vs児童、利用者vs利用者の組み合わせを交互に行い、赤チーム白チームでポイントを競います。
見えないほどのスピードで新聞紙を巻き込む児童たち、靴下やスリッパのまま挑戦して滑ってしまい新聞紙を巻き込めずに途中で靴下を勢いよく脱ぐ利用者さん、赤いけ！白がんばれ！と、最高潮に盛り上がりました。
自分のチームにポイントが入ると、手を取り合って喜んでいました！素敵！！！
最後に児童の皆さんから利用者さんへ、リコーダーの披露と歌のプレゼントをしてくれました。
この日のために一生懸命に練習してくれたようです。
リコーダーで曲を演奏してくれたり、歌を唄ってくれたり、その唄に手話を付けて披露してくれたり、最後の曲では皆さんの振り付けを真似て、利用者さんも職員も先生がたも、皆で踊って。
児童の皆さんの元気な声と笑顔に、利用者さんが本当に嬉しそうで楽しそうで。
涙を流して喜んでいた利用者さんもいて。
とっても素敵な、あたたかい空間でした。武佐小学校の皆さん、本当にありがとうございました。
今回の職場体験を通して、介護福祉士のお仕事に興味をもってくれた子が1人でも居てくれたら嬉しく思います。その時はぜひ、長生園で一緒に働きましょう。
未来の介護福祉士さん、待ってるよ！
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